BizCrunch

渋谷のスタートアップで働いています。スタートアップで働くことを軸に、ビジネスの動向についてもブレストしていきます

Tech In Asia Tokyo 2015に行ってきました③

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昨日に引き続き、アジア最大級のテック系イベント

「Teck In Asia Tokyo 2015」の講演の様子について掲載します。

 

DeNA南場智子氏とスタートアップ2社の「瀬戸際からの帰還(日)」

http://events.techinasia.com/tokyo2015/session/discussion-back-from-the-brink-jp/

南場さんは、個人的に6年以上前にブログを読んでいて

痛烈な内容が面白かったのでよく読んでいましたのと

「不恰好経営」がかなり面白かったので個人的に一番みたい講演でした。

 

不格好経営―チームDeNAの挑戦
 

 

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実際に話しているのを聞いたのは初めてでしたが

予想に反して、タメ口全開。

 

この講演の趣旨としては、

南場さんとスタートアップの経営者2人の

「失敗」についてのディスカッション。

南場さんがモデレーターとして会話をリードしつつ2人から話を引き出していました。

 

南場さんのお相手は、

海外出張手配プラットフォームの「ボーダー」というサービスの代表の細谷氏と

フードデリバリーで失敗を経験した堀江氏の二人。

 

二人とも最初のビジネスで失敗した経験があり

この講演では失敗を通して学んだことを南場さんが掘り下げていく構成でした。

 

細谷氏は、UCLAMBAをうけているときに知り合った日本人のパートナーと最初のビジネスを起業。

しかし責任分担が50:50と曖昧になってしまい、方向性の違いから早々にクローズしたとのことでした。

一番興味深かったのは、起業の経緯。

UCLAには起業サークルがあり、なんでも頻繁に起業家が会いにくるそう。

そしていいアイデアにシードファンディングをするそうです。

細谷氏が受けた投資は180kドル。日本円で2000万くらい。

起業というエコシステムが本当に出来上がっている、というのを非常に感じました。

また、MBAの価値についても、

MBAを一人雇うくらいならエンジニアを二人雇え」ということが定説になっているくらいMBAの価値というのは昔に比べると下がっているようです。

特に初期のスタートアップでは「作れる人」の方が重宝するのは当然かもしれませんね。

 

一方の堀江氏。

学生時代にサイバーエージェントの上場を見て、経営に興味を持ち

当時自分で考えてうる最高の大学である「慶應」に入り

アメリカで流行り始めていたフードデリバリーのビジネスを学生時代に始めたとのこと。

こちらの失敗は、マーケットが大きくなって大企業などの強豪が多く入ってきたため

クローズせざるを得なくなったということ。つまり勝てない業界に入ってしまったことが失敗であったと語っていました。

このあたりは「不恰好経営」でヤフオクと長い戦いをして失敗をした南場さんも共感していました。

いまは「勝てる市場」を見つけて黒字転換しているとのこと(何をしているかは一般には明かせないとのことでした)

 

両名とも、「失敗しないと学べないことがある」というような失敗に対する考え方が前向きだったのが特徴的でした。

 

そして初日を締めくくるSNS代表堀江氏

 

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「日本のハードウェア:現状とこれから 」というタイトルで

日本のハードウェアベンチャーについて、起業家と投資家の観点からのディスカッションでした。

 

これについては思ったよりもフリートークだったので

主な論点を紹介すると

・日本の研究室にはGoogleの自動運転のようなことを15年前からやっている人たちが非常に多い。

・そういう研究室の人たちは、研究室にいることで「数億の予算」「名誉」「ノーリスク」というおいしい条件にいるのであえてリスクをとって起業とかしない

・ハードウェアはお金がかかるからVCも及び腰

・打率の高いVCは、リスクをとってあまりわからない業界に投資すべき

・日本にはテクノロジーを信じて、経営をしてくれるCEOがいない。

知財、アイデア、特許があれば、大手企業と組まなくても外注で大抵のものは作ることができる。

 

ホリエモンのハードウェア業界に対する提言のようなセッションでした。

確かに以前トヨタ傘下のとあるDENSOの方と話したときにも

最近流行りの自動ブレーキの技術はずっと前からあった。

あったけど、お蔵入りになっていた。と言っていました。

 

研究室のシードは大抵大企業へ売却してエグジットになる傾向が特に製薬とかでは多いようですが

リスクを取れる研究者と経営するCEOがいれば

日本のものづくり系ベンチャーは世界的にもまだまだ勝算があるのかもしれません。